【ご挨拶】

うだるような暑さが続いておりますが、皆様お元気でご活躍のことと存じます。
先日「なぜハーバードは虎屋に学ぶのか (ハーバード白熱教室の中の日本)」という新書本を読みました。
?著者は、長年ハーバード大学経営大学院の授業や日本への研修旅行を取材してきた佐藤智恵さんで、「同大学院の学生や教員の間では、近年、日本の長寿企業への関心が高まっている」ということです。最新の日本研修旅行、授業、教材から見えてきた日本の知られざる強みを解説しています。
ハーバード大学経営大学院恒例の学生主催の日本への研修旅行「ジャパントレック」は毎年5月に実施され、約100?120人もの学生が来日しています。この研修旅行の目的は日本の歴史・文化体験。学生たちは9日間かけて、東京、京都、広島などを回り、神社、寺、ミュージアムから、ドン・キホーテやユニクロの店舗、ゲームセンターまで、日本の文化をまるごと体験するそうです。
期間中、特に多くの時間を費やしているのが長寿企業への視察。虎屋、山本山、第一生命ホールディングズなど、視察した企業13社のうち5社が長寿企業で、特に虎屋の事例は2022年にハーバード大学経営大学院の教材で取り上げられて、授業でも教えられているそうです。
なぜ世界の中でも特に日本の長寿企業がこんなに注目を集めているのか。その理由は2つあり、1つは圧倒的な数の多さ。日本には創業100年以上の企業が4万5000社もあります(2024年帝国データバンク調査)。もう1つは、超長寿企業が数多く存在していること。世界最古の企業、建設会社の金剛組の創業は西暦578年。1400年以上の歴史を持っていて、このほかにも日本には創業1000年を超える企業が11社も存在しています(2024年帝国データバンク調査)。
日本には長い歴史の中で何度も経営危機に見舞われながらも、蘇ってきた企業がたくさんあります。ファミリービジネス、世襲制、社員の団結力など、世界から見ると日本の企業の持続性、特有性、底力などは驚異的かつ魅力的に映っているようです。
努力を怠らず、こつこつと仕事に励む日本人の姿勢が世界でも高く評価されているのは嬉しいですね。
私たちも自信を持ち、誇りを持って日々の仕事に取り組み続けたいです。
当分厳しい残暑が続きそうです。くれぐれもお身体に気をつけてご活躍ください。
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